Starting Line
パン!!

スマッシュの音が響く。
卓球をあんなにまじめにやっている秀を香澄は初めて見た。
「「かっこいいなぁ」」
2人の声がハモった。
「「え!?」」
「香澄、秀のこと好きなの!?」
そっちこそ!!、と
香澄は言い返したかったが、
さっき仲直りしたばっかりだったので、香澄は落ち着いて話した。
「ステキだとは思うけど別に、好きとかは・・・」
香澄の頭に真志が浮かんだ。
(あんな奴より、絶対秀の方が
 かっこいいしやさしい!!)
香澄はまだあの時真志に言われたことで傷ついているからか、心でそう決め付けた。
「私は、好きだなぁ~・・・」
「え!?そーなの!?」
といいながら、香澄は(やっぱり)と心で思った。
「秀には言わないでよッ!///」
「わかってるよぉ」
ちょっと乙女っぽい晴香が香澄にはいつもよりかわいくみえた。
「・・・本当のこと言うと、
 私が卓球部はいったのも
 秀に惚れたからなんだ。」
「え~!」
なんというリアクションをすればいいか分からなかったので、適当にえ~と言ってみた香澄だった。
「隣のクラスで、
 よく廊下ですれ違ってかっこいいなぁって・・・」
あまりにも晴香が
真剣に話すので、
香澄も自分の恋バナをしようかな、と思った。
「私は・・・ちょっと、ちょっとだけだけど!!
 真志が好きだった。」
「えー!そうだたんだ~!」
そうだよ、今は違う・・
香澄がそう思っていたら
後ろに真志が!
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