王子様の恋物語

「ふぁ……ん?」


大きな欠伸を一つ吐くと、リィが俺の隣にちょこんっと座ってきた


「…いっぱい、わがまま言ってごめんね」


リィが申し訳なさそうに言う
でも、すぐに照れ笑いに変わる


「連れてきてくれて、ありがとう」

「………どーいたしまして」


リィの笑顔にドキッとして、返事がワンテンポ遅れた

さらに、照れ隠しにリィとは逆方向を向いてしまった


「へへっ…レイ、照れてる」

「…うるせ」


照れ隠ししたはずなのに、俺の"照れ"がバレてしまった…

リィは、お見通しだったらしい
さすが、7年もフィアンセやってるだけのことはあるね…
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