王子様の恋物語

「開けるよ?」

「う、うん。いいよ?」


シュルっとリボンを解き、箱を開ける


「時計だ」


中から出てきたのは、青い宝石が一つ埋め込まれただけのシンプルなデザインの懐中時計


「なんかね、レイに似合いそうだったの」

「うん、ありがとう。結構好みのデザインだ。大切にする」


ゴテゴテした装飾品は好きじゃない
リィは、俺の好みをよく知ってる


「えへへ…そう言ってくれると嬉しいな」


俺の反応に嬉しそうに笑うリィ
その反応を見て俺も嬉しくなる

本当、最近リィが愛しくて仕方がない
…なんて、俺、重症だよね


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