王子様の恋物語

「ケーラ!指輪、行くんだろ?!」


とりあえず、ケーラの注目を俺に向けないと…っと思い声をかける

すると、コロリと表情を変えるケーラ


「そうね!早く行きましょ!」


満面の笑みでケーラは店のある方へ進んで行った

ケーラが先に行くのを見届けて、先程の女の子に向き直る


「ヒック…ごめ…ヒッ…なさい…」

「大丈夫?怪我とかしなかった?」


泣きじゃくる女の子をサッと見る
とりあえず、血が出た形跡はなさそうだ


「ごめんね、怖かったね。…でも、危ないから気を付けるんだよ?」

「はい…気を付けます…」

「うん、いい子だね?」


女の子の頭を撫でてあげる
そして、俺はケーラの後を追いかけた


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