王子様の恋物語
そんな国王同士の口論を冷ややかな目で見つめる姿があった
ヤミラ様だ
実は、リィが会場をこっそり抜けた後、ロズレッド国に"行方不明"の連絡したのはヤミラ様だ
「リィは、私の最愛の娘なんだぞ!!」
「レイだって、大切な跡取りなんだ!」
国王達の口論はまだ続いていた
ソレを見て、ヤミラ様がため息をつき
静かに呟いた
「その、大切な子供達に一番酷いことをしてるのは…誰でしょうね?」
静かに響いたヤミラ様の声に、国王達は口論を止めた
「出会いも…別れも…親の都合…引き合わせたのに引き離す…残酷だと思いませんか?」
ヤミラ様の言葉に、国王達は口を閉じた