星空の下で【超短編】


「彼女と___別れた」

「は?」



じわり、と汗が滲んだ額に刻み込まれたシワの数だけ本当のことなんだと思った。
彼のいつもの軽さはどこにもなくて。
それでも____この嫌悪感はなんだろう。


「俺はお前と付き合いたいから、殴られてきた」

「それで、私が承諾するって言いたいの?」

目を丸くされた、この男はなんてめでたいんだろう。

「私はあんたの彼女にはなりたくない。恋はしてるけど、幻滅もしてるから。先が見えすぎるよ、あんたと付き合ってたら」



遊ばれて捨てられて_____そんなのだったら自分で捨てたい。



「私を好きだって言うならそれなりの態度と誠意を見せてよ」



私が一番だって言うなら。









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