*。・゜例え記憶をなくしても゜・。*【番外編追加中&リク受付中】
「…俺にだってあるさ。そんぐらい。
けど俺とお前の決定的な違いは俺の好きなやつはきっと他の男が好きだが、お前にはいないってことだ。」

「…え…」

いつも女の人に恋文を沢山もらってるっていう土方さん。

そんな人が他の男を好きな人を好きになるなんて…。

一体どんな人なんだろう。

「チッ………」

「僕協力しましょうか?」

あまりにも悲しそうな顔をした土方さんにそう言うと

「いい、お前はそのままでいてくれれば」

そう言ってあっけなく断られた。

僕がせっかく協力してあげるっていってるのに…。

「お前は頑張れば叶うかもしれねえし想いを伝えようと思えば伝えられる。
だが俺はどんだけ頑張ってもきっと叶わねえし今の関係壊したくねえから伝えられねえんだ。
そう思えば総司は俺よりいいと思うけどな。」

「…そうですか?」

「まぁそれより…その初恋の相手、誰なんだ?」

土方さんはさっきとはうってかわった顔で聞いて来る。

…そんなの言えるわけない。

まず、完璧に引かれる。

「…えっと………」

迷っていると「まぁいい。総司、頑張るんだぞ」と言って障子を蹴って部屋から出て行った。

「総司後始末よろしくな。
空はおぼえてないらしいがお前はおぼえてるんだろ?」

なんていいながら。

「クソ土方…。」

そうつぶやいた言葉は聞こえたのか聞こえてないのか分からないけど、遠くの方で平助の叫び声が聞こえたからきっと聞こえてたんだと思う。

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