*。・゜例え記憶をなくしても゜・。*【番外編追加中&リク受付中】
さて、話に戻ろうか。

あたしは今、平助の部屋にいる。

「ねえ平助。」

「んー?」

だせど平助くんは刀に夢中みたいで、あたしなんて見向きもせずに刀を磨いている。

「好きって言われた。」

だけどそう言った瞬間、平助の手が止まった。

「え………だ、誰に?」

「……じかたさん。」

「じかたさん?…土方さんね。」

そう言って平助は刀を畳の上に置いた。

「あたし…何も言わずに逃げてきちゃった。あたし、どうすればいいのか分からなくて。あと、なんか変な罪悪感があって…。」

「…空、空は好きな人いる?」

「…平助?なんで今そんな話…」

「いいから、いる?いない?」

そんなの…

「いない。」

そうはっきり断言できるほどあたしに好きな人なんていない。

「……じゃあーーーーーーー………

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