*。・゜例え記憶をなくしても゜・。*【番外編追加中&リク受付中】
ー平助sideー

「よかったのか、あれで。」

僕の部屋に凛とした声が響く。

後ろを振り返らなくても分かる。

一君だ。

「いいわけないよ…だけど、これでよかったんだ。」

「お前は…お人好しすぎだ。」

「えへへ……僕、空を困らせたくないの。


「……だが…」

「一君のいいたいことは分かるよ。
だけど、これが僕の恋の仕方なの。」

真っ赤に腫れた目を見られたくなくて、早くどこかに行って欲しくて、一人にしてほしくて素っ気なく返す。

「………1人で頑張るな。
少しは俺に頼れ。お前には仲間がいるだろう。」

一君はそう言って僕の部屋をあとにした。

「分かってるよ……そんなこと。」

だけど、こんな惨めな姿、見られたくないんだ。

ー平助sideENDー
< 215 / 392 >

この作品をシェア

pagetop