*。・゜例え記憶をなくしても゜・。*【番外編追加中&リク受付中】
「…これでも俺が嘘ついてるっていうの?」

…原田さん…。

「あたし…帰ってもいいの…?」

原田さんにしか聞こえないような小さな声で聞く。

「……もちろんだよ…」

「………っ少し、席を外させていただきます。」

あたしはそういって泣き顔を隠すようにして部屋からでた。

「っふぇ……っグス
ふっく……」

「…おそら、あんたは今日でクビだ。
荷物まとめて早くでてきな。」

「お…うめさんっ…」

「ほら、早く。
あと…最後ぐらいは綺麗な顔で出て行ってもらわないとね、あたしが化粧してやるよ。」

「…ありがとう、ございます。」

「ほら、笑顔笑顔!
あんた最大の武器は笑顔なんだから!」

「はいっ!」

ーーーーー…

「今まで…ありがとう、ございました…」

綺麗にお化粧をしてもらって、綺麗なお着物まで着せてもらった。

「これ…ほんとに頂いてもいいんですか?」

「あぁ、あたしのお古だけどね。」

「…ほんとうに今までありがとうございました…」

深々とおうめさんに頭を下げて、お店を後にした。

向かうは西本願寺。

あたしが帰る場所。

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