*。・゜例え記憶をなくしても゜・。*【番外編追加中&リク受付中】
「空最近ずーっと辛そうな顔してる」

そういった総司の顔もまた、辛そうだった。

「そんなこと言われても…」

言えない事だってあるんだもん…。

「それに、何か隠し事、してるでしょ」

その言葉にビクッとする。

「…」

黙っていると総司はグイッと顔を近付けてきた。

「心配なんです」

「総司……」

プツンー…と何かが切れた。

あぁ、あたしなんて馬鹿なことしてたんだろう。って、

この人の何を見てたんだろう。って、

そんな感情が一気に流れ込んできた。

「そー…じ…」

やっぱり言わなきゃいけないんだよね。

「ん?」

そう言って優しくて微笑み返してくれる総司を見てやっぱり好きだなぁって実感する。

だから、手放したくない。

絶対離れたくない。

「あたし…ね…」

「うん。ゆっくりでいいから…」

「あたし…あたしー…
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