*。・゜例え記憶をなくしても゜・。*【番外編追加中&リク受付中】
「平助ー、どーする?」

ズルズルと長い着物を引きづりながら平助に尋ねる

「…とりあえず服を着替えよ、確か、ここら辺に…」

平助がガサガサとそこら辺の物をさぐる

「あ、あった!」

そう言って取り出したのは小さな着物

「これは…?」

「これはね、僕たちがまだ小さかった頃に着てた服なんだ。
本当は捨ててもいいんだけど、なんかいろいろ思い入れがあってさ…」

そう言って平助はあたしに着物を差し出した。

「はい、どっちがいい?」

淡い桃色の着物と、黄緑色の着物。

そんなの決まってる

「こっち!」

そう言って淡い桃色の着物を指差すと、平助はぷっと笑った

「やっぱりね。
これ、総司が使ってたんだよ」

「え⁈沖田さんが?」

「うん、それで、こっちが僕が使ってたやつ」

そう言って黄緑色の着物を平助は合わせた。

ああ、本当だ。

その色、すごく平助に…

「似合ってる」

そう言って笑うと、平助は照れ臭そうに

「へへっ、ありがと」

と言って笑った



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