*。・゜例え記憶をなくしても゜・。*【番外編追加中&リク受付中】
ー土方sideー

「「土方さん!」」

そういいながらやってきたのは平助と総司。

「なんだ?」

「空がいないんだ!」

「僕屯所内探しましたけどいませんでした…。」

あぁ、あのガキのことでか…。

「あぁ、あいつなら出てったよ。」

「「は?」」

「あいつは長州の間者じゃなかったし、いつまでも監禁しとくのも悪いしな。」

「…土方さん、空はどこへ帰ったんですか?」

「知らねえよ。あいつの家なんざ。」

「そういうこと聞いてるんじゃないんです!空は、帰るところがあるんですか?
本当に記憶がないんじゃないんですか?!」

「…僕聞いたんだ。
空がここに始めてきた日。
逃げる場所なんてどこにもないって言ってたのを」

「…じゃあ…今ごろあいつ…」

「浪士に斬られてるかもしれませんね。」

「僕、土方さんが空のことちゃんと分かってると思ってたのに…」

「…っ…でも、それが演技だったらどうすんだ?!」

「それはないと思うで?」

そんな時、山崎が天井から降りてきた。

「わいはずっと見張ってたけど逃げ出す素振りなんてみせへんかったし、誰もいない時も悲しそうなったしなぁ。」

「………土方さん、僕空探しに行ってきます。」

「僕も行く!」

そう言って総司と平助は屯所を出て走り出した。

…あいつら…ガキを好きになったか?

…まぁどっちにしろ男だから無理だろうけど……。

総司…今回は空が立ち直らせてくれるか。

ったくあいつはほんとめんどくさいやつだもんな…。
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