*。・゜例え記憶をなくしても゜・。*【番外編追加中&リク受付中】
「んー…」

「えっ?!」

そのとき急に永倉さんが動いたから足元がくるった。

ーバキッバキバキバキッ

その瞬間凄まじい音がした。

そしてそれを見た瞬間サーと血の気が引いていく。

畳が…割れていた。

「…平助…逃げよう。」

本能が逃げろと言っている。

「えっ?!む、むりだよ!」

「無理じゃない!まだ間に合う!
鬼さんがくる前に逃げるんだ!
これをこうして……」

そういいながら永倉さんの足元に畳が割れているところを持っていく。

「でもそうしたらっ!」

「でもそうしたら毎朝永倉さんは平助の部屋にこなくなると思うけど?」

「あ…」

もはや悪魔の誘惑。

だけどそんなことより鬼さんの方が怖い。

「早くしないとくる!」

もうドンドンという音はすぐ近くまで迫っている。

「…うん、分かった!」

平助も納得したようで、部屋を出ようとしたときだった。

「よーぉ。派手にやってくれたなぁ…。
で?どこ行こうとしてんだぁ?」

鬼さんがご立派なツノを生やしてご到着されたのは。

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