「約束」涙の君を【完】
私は…
次の日、
朝早く目が覚めた。
「……あ、ああ……」
目が覚めて、真っ先に声が出るかを確認した。
よかった……出る。
昨日の夜は、なかなか眠れなかった。
寝てしまったら、また声が出なくなってしまうんじゃないかって、
不安だった。
何度も目が覚めて、声を出してみた。
とにかく、よかった……
これで、祥太に電話ができる。
……ってまだ5時じゃん。
あと2時間もある。
とりあえず起き上がって、学校に行く準備をし始めた。
もう制服も着てしまって、ぼんやりと、机の椅子に座って、7時になるのを待った。
そうだ……
私は引き出しを開けて、
緑色の石を取り出した。
そして、窓際に行って窓を開け、
朝日に石をかざした。
「やっぱり、綺麗……」
私は制服のポケットにその石をしまった。
祥太、覚えているかな……
ベッドに腰掛け、何度も時間を確認して、
やっと、7時になったところで、
祥太に電話をした。