「約束」涙の君を【完】
祥太は頭をぽんぽんと撫でた。
「わかった」
よかった……
「大丈夫だよね……私たちは。
離れても絶対に……」
祥太をじっと見つめて言うと、
祥太は大きく頷いてくれた。
「優衣……俺、
小6で優衣に出会って、
それからずっとなんだ」
祥太はそのまま私をまっすぐ見つめていた。
「小6の夏の終わりに別れて、
また来年の夏に会いに来るって約束を、
ずっと信じて、
毎年毎年……
優衣に会える日を待っていた。
だから、
高1でやっと、再会できて俺……
この気持ちがこの先、変わる気がしないんだ。
そのぐらい、優衣を思って、
思い続けているんだよ。
そんな簡単に終われる気持ちなんかじゃないんだ……」