「約束」涙の君を【完】
ちゃんと支える自信。
自信……
「結城をきっかけに、
友達との関係を築いたり、
学校を楽しいと感じてくれたらいいと思っている。
どうだ、結城。
一緒に水沢さんを支えてやろうじゃないか」
一緒に……
「先生」
「おう。なんだ」
「俺、もし優衣が一緒のクラスになったら、
俺……
全力で支えますよ」
先生は、「そうか」と微笑んだ。
「結城。
彼女には、乗り越えなくちゃいけないことがたくさんあると思うんだ。
しかも、自分自身の力で乗り越えなくちゃ意味がない。
支えるっていうのは、守るっていうことじゃない。
時には、背中を押してやることも、必要だと思うんだ。
結城なら、その意味がわかるよな。
結城は優しいし、真面目だし、
クラスの生徒から人気と信頼もある。
結城になら、彼女を支えてやれると俺は思うよ」
先生が、俺の肩をポンっと叩いた。