キミの秘密
「だ、だだだ黙ります!」
だから身の安全を…っ
「黙る?
千景はこの女を信じるのですか?」
「ああ」
「…ふん、分かりましたわ」
や、やっと解放された…
身体が自由になり、起き上がることができた。
改めて見る和奏さんは、黒いストレートの髪が似合う綺麗な人。
この二人って、恋人…?
「口外したら、この和奏が容赦しませんので」
「…う゛、はい」
「千景ももう少し自覚を持ってください」
「ああ」
とりあえず、安泰…かな?
「岬 芽衣」
「は、はい!」
じっと見られている…
金縛りにあったように、身体が硬直してしまう。
「俺の名は祠堂 千景だ」
「私は神崎 和奏。
芽衣、私はまだ貴方を信用できない」
こうして、私の異様な寮生活が幕を開けた。