キミの秘密
「私は、祠堂 姫香と申します」
「えと、その、岬 芽衣です」
「芽衣さんは高等部の方ですか?」
「あ、はい。
来月から高等部に入学します」
廊下を歩きながら、隣で話す祠堂さんは小さくてかわいい。
触れたら壊れそうな人形みたい。
「私も春から高等部です。
よろしくお願いしますね、芽衣さん」
にこっと笑う祠堂さん。
うわあああ、かわいい~!
「芽衣さんは外部からの入学ですか?
外部からの入学が少ない中で…優秀なのですね」
「あ、いえ…それほどでも」
裏を返せば、私には勉強しかない。
この学校はいわゆるお嬢様学校でもあったりする。
外部の入試を受けて合格した人は、特別に支援してもらえることになっている。
だから一般人の私はがんばって入試を受けた。
「ここが私達の部屋ですよ」
祠堂さんがドアを開けると、広い部屋が広がっていた。
「お、おじゃまします…」
「おじゃましますだなんて…
これからはルームメートとしてよろしくお願いしますね」
こんなかわいい子と相部屋だなんて。
入寮することもできたし、私って強運なのかな?