七夕の夜に




「莉沙さ、無理してこなくていいんだよ?」

そう悲しそうな顔して言われたとき
私の心にチクっとした痛みが走った

「っ...なんで?」

「最近さ、莉沙の態度変わったし
俺のこと嫌いになったんだろ

だったら無理してこなくていいよ」

そう言われて、態度が変わってたことに気付いて
私はどう返事していいかわからなくなった

「...俺さ、莉沙のこと好きなんだ
だから、無理してる莉沙のこと見たくない」

そう言って布団にもぐりこんだ渉

ボソっとしか聞こえなくて
頭の中で聞こえた言葉を繰り返し再生...

「えっ!?今、好き..って言ったの...?」

頷いたみたいで、布団がすこし上下した

「私も...その、渉のこと好き..なの
だから、恥ずかしくて態度変わっちゃって」

ボソボソ呟いてたら後ろから
急に抱きしめられた


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