君に恋した
 


 目が合うと急に恥ずかしくなって、いてもたっても居られなくなり走りさりたい気持ちが喉元まででかかっている。

 急に、だ。


 その事を知ってか知らずか、彼はニヤリという表現が似合う笑いをこちらに向けて、口を開く。


「おいで。一緒にサボろうか、」


 手招きしている彼の、優しくも妖しい笑みにみつめられ、堪えられなくなくなって目を反らした。

 恥ずかしい、それだけじゃないけれど理由が解らないまま脈も早くなる。



 ああ、なんだかなぁ。

 なんて思いながらも、私は返事の代わりに小さくコクンと頷いた。






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(むぅ、どうしてこんなにも喜怒哀楽しちゃうのかな・・・)

 
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