君に恋した
 


 王子よ、貴方の幼馴染みカテゴライズによる同学年・先輩後輩から私への多岐にわたる態度の数々、知らないとは言わせない――と言いたい所だが、本当に知らないだろうなぁ。

 言ったことないし。


「俺がこんなに練習してるのに?」

「何のかは敢えて聞かないけど、自主練ガンバ」

「ちょ、理由くらい聞いていこうよ」

「どうせつまんない事でしょう?興味ない」


 さらりと言葉にしたが、興味が無いわけではなかった。

 理由なくバカみたいな事をする奴ではないからだ。


「つまらなくねぇよ、夏にさ自治会の祭するだろ? 子どもらと大声大会するんだ。その練習」


 焦る様子を見せながらも並んだ言葉は冷静に選ばれていた。


 
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