君に恋した
てか何を聞き出すつもりだ、いつもは放置な癖して。
「お前の席って、前から二つめだよな。窓側の」
「うん…よく知ってるね」
「な、なんとなくな」
少し照れた様子で焦る彼は、学校の女子だとあんまり見たことないんだろうなぁ、なんて……なんて事を考えてるんだアタシ。
だってこうして二人きりじゃないと、王子な面がすぐにでるし、意地悪な面が学校で出てくることは少ない。
針谷には素(どっちが素なんだろう?)で接してるみたいだからそういう友達ができて良かったねって正直思う。
まぁ、人ってイメージが大切ですよね。
「よし、わかった」
「何がだよっ」
独り言の先の自己完結に思わずツッコミを入れる。
一人だけ何納得してるんですか。