君に恋した
 

 高校の時から、ずっと我慢してた。
 だって、そりゃあそうでしょう? 俺だって男です。どうしようもなくなるとき位あるよ。

 でもさ。


「なんで怒るの?」
「怒ってねぇよ」
「怒ってるよ、なんで?って聞いただけじゃん」


 俺は、彼女の身体だけ欲しい訳じゃない。
 身体だけなんだ、って思って欲しくない。


「じゃあさ、はるが言う“そういうこと”って、俺がしたいと思ったらしていいわけ?」


 売り言葉に買い言葉、これでも優しく言ってるつもりだから全く、俺って奴は解らないね。
 彼女が、言葉を詰まらせ俯く。

 
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