私の家来がお相手するわ!
「イヤだ。あれは遥にしか言いたくない」
なんだかちょっと怒ってるような真顔で言われた。
「遥ちゃん私は好きなに言われたらいいなって思っただけだよ?」
「…やっぱり歩と“八神”じゃ違う?」
当たり前じゃん!って言いながら爆笑されてる。
歩はなんだか怒ったように先を歩いてる。
「でも、そろそろ気持ち分かってあげないと可哀想だよ?」
こそっと私の耳元で話した。
「遥ちゃんが思うほど2人とも大人だし、歩くんと会う前に初恋したことあるんでしょ?」
「初恋は、まぁ…」
「早くその気持ちに気付けるといいね」
ニッコリと笑いかけて、行こと手を繋いで走り出した。
先に行き過ぎたのか歩が待っていてくれた。
「じゃあ私はこっちだから」
「あれ?遊ばないの?」
「ごめんね、今日お母さんと買い物なんだ」
また今度ね~と言って美優と別れ、いつも帰る道に2人並んで歩いた。