私の家来がお相手するわ!


「イヤだ。あれは遥にしか言いたくない」

なんだかちょっと怒ってるような真顔で言われた。


「遥ちゃん私は好きなに言われたらいいなって思っただけだよ?」

「…やっぱり歩と“八神”じゃ違う?」


当たり前じゃん!って言いながら爆笑されてる。

歩はなんだか怒ったように先を歩いてる。



「でも、そろそろ気持ち分かってあげないと可哀想だよ?」


こそっと私の耳元で話した。

「遥ちゃんが思うほど2人とも大人だし、歩くんと会う前に初恋したことあるんでしょ?」


「初恋は、まぁ…」



「早くその気持ちに気付けるといいね」

ニッコリと笑いかけて、行こと手を繋いで走り出した。

先に行き過ぎたのか歩が待っていてくれた。



「じゃあ私はこっちだから」

「あれ?遊ばないの?」

「ごめんね、今日お母さんと買い物なんだ」


また今度ね~と言って美優と別れ、いつも帰る道に2人並んで歩いた。



< 19 / 22 >

この作品をシェア

pagetop