私の家来がお相手するわ!
【歩side】
「やめてよ、ひっ……グズ」
僕はいつもいじめられてた。
理由は女みたいだって、気持ち悪いからって言われた。
「うわ、もう泣いてるよ」
「本当女子みてー」
僕を見てお腹を押さえながら笑ってる隙に逃げようと思った。
でも、
「まだ終わってねーよ!」
なんて言って蹴られた。
まだ教室でクラスメイトだっているのに、僕は泣くしかなかった。
「ねえ!」
僕もいじめの3人も女の子の声で動きが止まった。
「オス3人がかりで虐めてるなんて情けないわね~」
3人を見下すように鼻で笑う可愛い女の子だった。
「こいつ遥じゃね?」
「ケンカ弱えやつが口出しすんじゃねーよ」
僕と同じように殴られてしまうと思った。
「暴力で勝とうとするやつなんかバカか猿しかいないもの。」
その言葉がとても強くて、このケンカはこの子の勝ちだと思ってしまった。