俺は激甘男子の親友(仮)です。
「無関心が一番怖いんだ。君の目に僕が映らないことが一番耐え難い。実際に君は僕以外の男の名前を言えない。どうだい?」
「……、」
「ほらね。言えない。それは君の中で僕が植え付けられている証拠だ。嫌いだと言いながらも僕の事を覚えてるじゃないか。男嫌いで有名な君が男の名前を……ね。」
微笑む落合をここまで敵に回したくないと思ったことはあっただろうか。だから賢いヤツは困る。こういう利点に気付きやがる。
これまで数えきれない女を落としてきたからこそ、わかるのか。
図星だったのか彼女は唇を噛み締めて落合を睨んだ。忘れたいのに頭ン中には落合がいる、か。彼女にとって耐え難い屈辱だろう。