ほんとの笑顔が見たかったんだ

言ってから、あまりにも恥ずかしくなってまたうつむいた。

あー、こんな事言ったけど、多分龍星、すげー引いてると思う。

てか…引くよな…。

でも、これが俺の気持ちだし…。

「やっと認めたか…」

もやもやしていると、龍星はほっとしたように言った。

意外な答えに驚いて、俺は目を丸くした。

「どういう事？」

「ソラがじゅなちゃんの事好きだなんて、ずっと分かってたよ？」

「なんで？」

「なんでって、そんなの見てたら分かるし！」

そう言うと、龍星は笑った。

そして、

「でも、二人、お似合いだと思うよ。お互い、信頼し合ってるって言うか、絶対に切れない絆みたいなもん感じるしさ！」

励ますように優しい顔をした。

その言葉が、重かった。

だって、そんな事言ったって、じゅなは俺の事好きじゃないし。