ほんとの笑顔が見たかったんだ
一番最初のコースターを乗り終わってから、少し休憩を入れつつ、良いペースで乗り物に乗った。

龍星君はほんとに初めてだったみたいで、ずっと笑顔でほんとに楽しそう。

ただ、やっぱり少し気になるのが、乗り物を乗る時、ずっとソラは一人で乗る事。

ソラは私の気持ちを知ってるから、気をつかってくれてるのかな?

だけど、龍星君はソラに、

「じゅなちゃんと乗らなくていいのー?」

って何度かソラに聞いていた。

ソラはそのたび

「いいって!」

と、相変わらずかたくなに言う。

それがずっと気になっていた。




何個か乗った後、拓海さんが急に、

「ソフトクリーム食べたいね!」

と言いだし、そして

「ママ、ちょっと樹菜ちゃんとりゅう君と一緒に待ってて!俺、空と一緒にソフトクリーム買って来るから!」

そう言うと、半ば無理矢理にソラを強引に連れて行こうとする。

「なんで2人きりなんだよ!みんなと行けば良いんじゃねーの?」

「良いから良いから!たまにはパパと二人ってのもアリだろ?」

「ナシなんですけど」

「ま、そう言わずに!ほら、行くぞ!」

そう言うと、拓海さんはソラの背中を押して強引に連れていった。

「じゃ、あたし達はちょっと座って待ってよっか」

楓さんにそう言われて、私達3人は近くのベンチに座ることにした。


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