ほんとの笑顔が見たかったんだ
8月31日。

時刻は午後5時を迎えた。

ソワソワして結局10分前から来てしまっていた私はすでに汗をかいていた。

なんか…お腹が痛くなってきた気がする…。

お腹を抑え、目を閉じて下を向いた時だった…。


「アイスの食いすぎか?」


いきなり背後から声をかけられ、反射的に振り返ると、そこには龍星君じゃなくて…ソラが立っていた。

「え?ソラ?なんで?」

まさかのソラの登場に、私はアタフタしてしまった。

だって、だって…なんで?!

「龍星に伝えたい事あんだろ?」

そう聞きながら、私の隣にソラは座った。

「うん…。そうだよ。龍星君から聞いたの?」

「そう。ついに…言うんだな…」

ソラはそう言うと、ボソッと独り言のように“そっか…”と、こぼした。

「うん。…で、なんでソラがここに?」

龍星君、なんで来ないの?

もう帰っちゃったの?

もう、今の状況が飲み込めない。
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