ほんとの笑顔が見たかったんだ

「じゅなが龍星に気持ち伝える前に、俺がお前に言っておきたい事があるから、龍星にはちょっと家で待ってもらってる」

「え、何？どういう事？」

私に言っておきたい事って…なんだろう？

全く検討もつかないんだけど…。

「あのさ…」

ソラはそう言うと、“あー…やべぇ”って言いながら頭をかいた。

段々顔が赤くなっていくのがわかる。

「何？どうしたの？」

明らかに様子がおかしいソラに、問いかけた。

「あのさ…だからさ…」

全然言葉にならなくて、なかなか言おうとしない。

ほんと、どうしたの？

「もう…ソラ、変だよ？はっきり言ってよ」

じれったくなって、急かすように言うと、ソラは思い切ってこう私に告げた。



「あのさ、俺、お前の事、好きなんだ。だから、じゅなが龍星に気持ち伝える前に、俺が先に伝えたかった。お前の気持ち、知ってるのにこんな事言ってごめんな？」



ちょっと待って…え？

どういう事？！