ほんとの笑顔が見たかったんだ
涙を拭いて、気持ちを整える。
胸に手を当て、大きく深呼吸をした。
手にはじわりと汗がにじむ。
緊張する…。
すると、しばらくして、遠くの方から龍星君の姿が見えた。
肩から大きめのカバンをかけている。
ほんとに、帰っちゃうんだ。
…きた。
どんどん彼が近づく度に心拍数が上がっていく気がしてならない。
心臓がうるさい。
再度背中から汗が流れる。
そして…。
「じゅなちゃん」
ついに、龍星君が来た。
「来てくれてありがとう」
私は精一杯笑った。
「座るね」
龍星はそう言いながら、私の隣に座った。
表情は、暗い。
「あのさ、話したい事なんだけね…」
意を決して言おうとした。
だけど、
「ごめんじゅなちゃん」
それに被せるかのように龍星君は言った。
「え?」
急に“ごめん”と言ってきた龍星君に驚く。
龍星君は相変わらず暗い表情をしている。
そして、
「ソラには余計な事言うなって言われたんだけどね…やっぱり言いたくてさ…」
と、前置きしてから続けた。
「どうして…ソラ、ダメだったの?ソラ、いっつもじゅなちゃんの事、ずっとずっと考えてたのに…どうして…」
落ち込むように話す龍星君。
声の大きさがどんどん小さくなっていく。
「どうしてって…」
まさかの話の展開に、またもや動揺してしまう。
「ごめん…俺ね、2人の事が大好きなんだ。すごく、大切に思ってるんだ。2人を見てたら、凄く和むというか、落ち着く。2人がからかい合いながら、笑っている所を見ていると、2人はお似合いだと思ってたし、幸せになってほしいってずっと思ってた。なのに、どうしてソラの事振ったの?」
ずっと悲しい表情を続けながら龍星君は言う。
私の心はざわついた。
「ごめん…どうしてか聞きたくて…」
理由なんて、一つしかないじゃん。
って言うか、って言うか……。
龍星君は私とソラが結ばれる事を望んでたって事?
そんな…。
胸に手を当て、大きく深呼吸をした。
手にはじわりと汗がにじむ。
緊張する…。
すると、しばらくして、遠くの方から龍星君の姿が見えた。
肩から大きめのカバンをかけている。
ほんとに、帰っちゃうんだ。
…きた。
どんどん彼が近づく度に心拍数が上がっていく気がしてならない。
心臓がうるさい。
再度背中から汗が流れる。
そして…。
「じゅなちゃん」
ついに、龍星君が来た。
「来てくれてありがとう」
私は精一杯笑った。
「座るね」
龍星はそう言いながら、私の隣に座った。
表情は、暗い。
「あのさ、話したい事なんだけね…」
意を決して言おうとした。
だけど、
「ごめんじゅなちゃん」
それに被せるかのように龍星君は言った。
「え?」
急に“ごめん”と言ってきた龍星君に驚く。
龍星君は相変わらず暗い表情をしている。
そして、
「ソラには余計な事言うなって言われたんだけどね…やっぱり言いたくてさ…」
と、前置きしてから続けた。
「どうして…ソラ、ダメだったの?ソラ、いっつもじゅなちゃんの事、ずっとずっと考えてたのに…どうして…」
落ち込むように話す龍星君。
声の大きさがどんどん小さくなっていく。
「どうしてって…」
まさかの話の展開に、またもや動揺してしまう。
「ごめん…俺ね、2人の事が大好きなんだ。すごく、大切に思ってるんだ。2人を見てたら、凄く和むというか、落ち着く。2人がからかい合いながら、笑っている所を見ていると、2人はお似合いだと思ってたし、幸せになってほしいってずっと思ってた。なのに、どうしてソラの事振ったの?」
ずっと悲しい表情を続けながら龍星君は言う。
私の心はざわついた。
「ごめん…どうしてか聞きたくて…」
理由なんて、一つしかないじゃん。
って言うか、って言うか……。
龍星君は私とソラが結ばれる事を望んでたって事?
そんな…。