ほんとの笑顔が見たかったんだ
「え…」

私のまさかの発言に、龍星君は目を丸くして黙りこんだ。

「私、龍星君の事が好き。好きなんだよ…。」

だけど、涙を堪える事が難しくなってきて目が潤んでくる。

「龍星君の事が好き。龍星君が好きだから、龍星君が何か辛い事とかあったら私が隣で支える事が出来たら…龍星君が良いって言ってくれたらそう出来たらな…って思ってたんだ」

もう堪える事が出来なくて、涙がポロポロこぼれてしまった。

そんな私を見て、龍星君の目にも少し涙がたまってきていた。

「ありがとう。そうだったんだ。そっか…ありがとう。俺なんかを好きになってくれて…」

そして、龍星君は下をむいて話を続けた。

「けど、俺はじゅなちゃんとは付き合えない。全然男らしくないし、弱虫だし、女々しいし…全然、じゅなちゃんの事、守れるような男じゃないよ。だから、応えられない。ごめんね」

龍星君は、もう涙を流す寸前な状態で、ただひたすら切ない表情で私にそう伝えた。
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