ほんとの笑顔が見たかったんだ
ハルと一緒にいる時は、純粋に楽しかった。

今まで一人っ子だった俺にとって、毎日が新鮮で、お母さん以外にも話したりする相手がいるという事が、なんか嬉しかったんだ。

ハルとは、ほんと色んな事して遊んだよな。

自転車乗ってただひたすら遠くを目指して走ったり、キャッチボールしたり、ゲームしたり…とにかくハルは活発で、元気で明るくて…ベタな例えだけどほんと太陽みたいな存在だった。

お兄ちゃんは怖かったけど、ハルがいたからなんとか乗り切ってこれたんだ。



ハルと出会って4年が経った頃…。

俺は中学二年、ハルは中学三年になっていた。

お兄ちゃんは24歳で、関西の会社に就職していた。
< 132 / 169 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop