ほんとの笑顔が見たかったんだ
あの日から、俺の生活は一変した。

お父さんとお兄ちゃん…そしてお母さんまでも…

“お前がハルを殺した”

そう言い続けた。

でもそれは事実だ。

俺が傘を忘れなかったら、こんな事にはなってなかった。

ハルを殺したのは間違いなく俺なんだ。



もう、お父さん、お母さんは、俺の存在を消したようで、俺がいても空気のように扱うようになった。

目なんかもう合わせてもらえないし話しかけてももらえない。

いくらお兄ちゃんに殴られようが止める事はしない。

俺がずっと家にいたら困るからと、高校には行かせてもらえたけれど…。


もう、俺に笑う事…幸せになる事は許されないんだ。
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