ほんとの笑顔が見たかったんだ
私は少し、ためらっていた。
だけど…。
「…怪我の事か?」
ソラはもう分かっていた。
私が話したかった事を。
「うん…。自転車で転んだって龍星君は言ってたけど…。私、ほんとは違うと思うんだ」
「…うん」
「ソラは、ほんとの原因知ってるの?」
「それが…俺も……知らねぇんだわ…」
ソラも知らないんだ…。
「そっか…」
シーンと静まり返るソラの部屋。
龍星君は、なんでほんとの事を言わないんだろう…。
あの笑顔の裏にあるのは、どんな感情なんだろう…。
花火の時に見せた、遠くを見るような目は…何を意味していたんだろう…。
そもそも、なんで龍星君はずっとソラの家にいるの?
頭の中に、疑問が次々に浮かんでくる。
考えたって、答えが出ないなんて分かっている。
でも…。
気になる。
気になって気になって…仕方がないくらい。
私だけじゃないと思うんだ。
ソラもきっと、色々考えていると思う。
幼なじみだもん、それくらい分かるよ。
「あのさ…」
沈黙を破ったのはソラだった。
「俺、高校でつるんでるのって龍星だけなんだわ。まぁ、あいつも俺としかつるんでぇけど…。で、毎日一緒にいるわけなんだけど…。俺、龍星の事で知らない事まだまだいっぱいあるんだわ。俺だって…色々すげぇ気になる。だけど、俺はあいつが話してくれるまで待とうって思ってる。」
“待つ”…か。
それが正しいのかは、私には分からない。
でも、ソラは私より龍星君の事をよく知っているわけだし…。
「…うん。」
モヤモヤはするけれど、とりあえず頷いた。
だけど…。
「…怪我の事か?」
ソラはもう分かっていた。
私が話したかった事を。
「うん…。自転車で転んだって龍星君は言ってたけど…。私、ほんとは違うと思うんだ」
「…うん」
「ソラは、ほんとの原因知ってるの?」
「それが…俺も……知らねぇんだわ…」
ソラも知らないんだ…。
「そっか…」
シーンと静まり返るソラの部屋。
龍星君は、なんでほんとの事を言わないんだろう…。
あの笑顔の裏にあるのは、どんな感情なんだろう…。
花火の時に見せた、遠くを見るような目は…何を意味していたんだろう…。
そもそも、なんで龍星君はずっとソラの家にいるの?
頭の中に、疑問が次々に浮かんでくる。
考えたって、答えが出ないなんて分かっている。
でも…。
気になる。
気になって気になって…仕方がないくらい。
私だけじゃないと思うんだ。
ソラもきっと、色々考えていると思う。
幼なじみだもん、それくらい分かるよ。
「あのさ…」
沈黙を破ったのはソラだった。
「俺、高校でつるんでるのって龍星だけなんだわ。まぁ、あいつも俺としかつるんでぇけど…。で、毎日一緒にいるわけなんだけど…。俺、龍星の事で知らない事まだまだいっぱいあるんだわ。俺だって…色々すげぇ気になる。だけど、俺はあいつが話してくれるまで待とうって思ってる。」
“待つ”…か。
それが正しいのかは、私には分からない。
でも、ソラは私より龍星君の事をよく知っているわけだし…。
「…うん。」
モヤモヤはするけれど、とりあえず頷いた。