ほんとの笑顔が見たかったんだ
「あ、そうだ…」

ハッと何かを思い出したソラは、そう言うとカバンの中から白い小さな箱を取りし、

「ん」

ぶっきらぼうにそれを私に渡した。

「何これ?」

「何でも良いだろ。早く開けろや…」

そう言うソラの顔、ちょっと赤くなってるんだけど…。

何照れてるんだろ…。

不思議に思いながら、私は箱を開けた。

「かわいい…」

中身を見た私の口からは、自然とその言葉がこぼれた。

シンプルなシルバーのクローバーが優しく揺れる、ネックレス。

「ありがとう!」

素直に私はソラに伝えた。

ソラは、

「授業で作ったんだよ…んなもん使わねぇからお前にやる」

そっぽ向いて小さな声で言った。

「ソラはほんと照れ屋だね!私のために作ったって素直に言えば良いのに!」

「うるせぇな…。もう良いからさっさとソレしまえ!」

相変わらず、からかい甲斐がある。

クールと見せかけて、照れ屋なソラ。

ちょっとかっこよくなったって思ったけど、中身は全然変わってないね。
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