ほんとの笑顔が見たかったんだ
「ソラ。俺がいない間に何いちゃついてんだよ」

急に背後から聞こえた声で、私とソラは同時に後ろを振り返った。

…ヤンキー!?

私は目を丸くした。

金色の髪。

耳に光るピアスに薄い眉。

少しつり上がった目が、じっとソラを見つめている。

誰この人…ちょっと怖いんだけど…。

「いちゃついてなんかいねぇよバカ」

ちょっとソラ!

相手はヤンキーだよ!

そんな言い方したら…。

私はソラに"やめなよ!"と、必死に目で訴えた。

すると、ヤンキーは今度は私の方に視線を変えた。

「な、何?」

もうダメだ…完全に絡まれる!!
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