CINDERELLA STORY~貴方に巡り会えた奇跡~
ドッキリって‥‥

でも興奮している2人は、優希の行きつけである会員制のバーでドンペリを開けながら、嬉しそうに再会への経緯を話してくれた

それから学校の話や仕事の話になり、いつしか恋の話へと話が変わったのだった


「優希は、俳優さんとかと出逢いがありそうじゃん!!」

「いやいや‥‥
 なかなか付き合うなではねぇ~
 菜摘だって、出逢いとかあるんじゃない?
 AKIRAとかカッコ良いじゃん」

「ん~
 確かにカッコ良いけど、それよりこの前優希が共演した俳優の新藤賢とか良くない?」


日本のTV業界の事は良く知らない

どんなアーティストが居るのか、どんな俳優が居るのかも分からないから、私は二人の会話に入って行けなかったが、それでも二人の会話は高校の時みたいで楽しかった

高校生だった時‥‥

あの先輩がカッコイイ♪

あの人、良いよね?

そんな事を、良く話していたっけ‥‥

イケメンハンターだと言われた菜摘

何処で探して来るのか、良く分からなかったけど、カッコイイ人を見つけては私達に教えてくれ、菜摘が探して来た人を優希と私とで、色々と言い合っていた

高校の頃は、男は年上で身長が高くて、ちょっとCoolな人が良いとか、理想論ばかり上げては盛り上がっていた記憶が蘇る


「瑠璃は、疾風以外と付き合った事がないんだよね?」

「えっ?
 う、うん‥‥
 そう言えば、疾風はどうしてる?」


いきなり菜摘に話を振られ、ちょっと驚いてしまったが、再会してから疾風の名前が出たのは初めてだった

だから、私は疾風がどうしているのか聞いてみると、私と別れてから年上の人と付き合ったりしていて、今は大学に通ってると言う答えが返って来た


「まさか、疾風が忘れられないとか?」

「いやいや‥‥
 それはないよ!!」


優希の突っ込みに、私は慌てて否定をしたら、優希と菜摘からは安堵したような溜め息が漏れたのだ


「良かった~
 あれは、別れて正解だったよ!!
 男として最悪だったよね?」

「あの事件ね‥‥
 二股どころか、三股でしょ~
 しかも、学校の中で三股がバレて彼女達が大騒ぎしちゃって‥‥
 まさかの取り合いだよ!!
 修羅場だったよねぇ~」


さ、三股って‥‥

しかも修羅場?

菜摘と優希の会話に、私は驚くばかりだった

初カレが、そんな人だったとは‥‥

自然消滅してしまったが、終わって良かったのかも‥‥
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