CINDERELLA STORY~貴方に巡り会えた奇跡~
私に力を貸して欲しいと言うキムさん

一先ず頭の中で話の整理をしてみると、つまりキムさんには22歳になるミヨンさんって言う娘さんが居る

そのミヨンさんはパク・シフォンって言う男性と付き合い妊娠

そして妊娠が分かると格式が違うと言う事から、パク・シフォンの代理人によって別れ話をされたって事になる

格式って事は、家柄が違うって事だよね?


【そのパクさんのお仕事は、私に関係のある仕事なんですか?】

【はい‥‥
 RURIさんがCM撮影する会社はパク・シフォンが本部長をしているパク家の会社なんです
 それで、何とか直接パク・シフォンに会えないかと‥‥】

【CM撮影?】


確か、明日は化粧品や衣類、雑貨などを手掛けている韓国大手の企業のファッションブランドのCM撮影があるとジェニファーが言っていた

その撮影には、キムさんも通訳として同行する事になってるはずだ


【明日の撮影、キムさんも同行しますよね?
 その時にパク・シフォンさんに会えないんですか?】

【私が会っても意味がなんです
 ですから、明日は娘がRURIさんの通訳として同行させてもらいたくてお願い来ました】

【娘さんが同行‥‥ね‥‥】


見た目としてはキムさんと娘さんは似ているし、でも実際に会ってないからキムさんではないとバレる可能性はある

もしバレたら‥‥


【ミヨンさんは英語は話せますか?】

【勿論話せます!!
 だからお仕事に支障になる事はありません】

【なら、良いですよ!!】

【本当ですか?】


いっきに笑顔になったキムさん

自分の娘さんの幸せが掛かってるんだもの、必死になるのも頷ける


【ただし、キムさんにも同行してもらいます
 私の通訳としてね♪
 そしてミヨンさんには、明日のCM撮影のみ私のアシスタントとして仕事を依頼します
 ミヨンさんとキムさんの入れ替わりを許す訳にはいかないのは分かりますよね?
 キムさんは、私の通訳として契約をした
 その契約事項として入れ替わりをしたら、それは違反行為になってしまうので、ミヨンさんとは新たに契約をする事にしましょう
 私からジェニファーには話します
 ですから、今日の音楽番組の出演が終わりましたらホテルにミヨンさんを呼んで下さい
 その時に契約をしましょう】

【は、はい!!
 ありがとうございます
 本当に、何てお礼を言ったら良いか‥‥】


涙を流しながら私の両手を掴んだキムさんは、ひたすら頭を下げていたのだった

< 105 / 132 >

この作品をシェア

pagetop