CINDERELLA STORY~貴方に巡り会えた奇跡~
恋だってしたい

もし、日本を離れたら折角芽生えた小さな恋の芽は枯れてしまうかもしれない

このまま篤人と終わりたくない

そう思っても、現実は難しい

それに篤人の気持ちだって分からないし、私の小さな片想いだ

この想いを、少しでも篤人に伝われば何かが変わるのかな?


【May I borrow a piano only a little?】


私は控室を出て、ドームにセッティングしてあるピアノを目の前にピアノの伴奏者であるジャックに声をピアノを借りたいと掛けた


【OK!!
 I still have the time a lot!!
 You may play the piano as much as desired】


ジャックは、まだ時間は沢山あるから好きなだけピアノを弾いても良いと、快くピアノを貸してくれた

きっと、初の日本のコンサートで私が緊張でもしてるんじゃないかって思ったに違いない

まぁ~

緊張してないって言ったら嘘になるが、気持ち的には落ち着いている

作曲もやってみない?

そうジェニファーに言われた時、私は作詞だけで余裕がなかった

でも、ピアノは子供の頃から習っていた

だからジェニファーには言ってなかったが、一曲だけ作曲した曲があったのだ

はぁ~

大きく息を吐きだし、私はピアノの前に座ると鍵盤をゆっくりと叩き出した



忙しなく過ぎる毎日の中
何度、黙ったまま恋が通り抜けていったのだろう

過ぎゆく時間は、止まる事など知らず
恋を知らないまま大人になってしまった

ふと出会い
ふと去ってゆく人達の中
貴方に会った瞬間
未知なる感情との出会いだった

本当の恋
それは、どんな味がするの?

甘い味
苦い味

貴方に逢うまで、私は本当の恋の味なんて知らなかった
苦くて、だけど甘くて、最上級の味
だから失っても、また何度でも求めてしまう

でも、それは貴方への想いだけ
他の人では味わえない最上級の恋の味

今は離れてしまっても
私は貴方を忘れない
貴方が私を忘れてしまっても構わない
何度でも、何度でも、何度でも、
私は貴方に愛を捧げよう

貴方からの電話
喧嘩なんてしたくないのに
いつ我儘を言って困らせてしまう

メールの返事が届かない
それだけで、私の気持ちは沈んでしまう

些細な事に振り回されるけど
恋が、こんなにも最上級に素敵な事だって
教えてくれたのは貴方でした

切なくて
苦しくて

ただ泣きたくなる時もある
弱音を吐きたくなる時もある
貴方の温もりに包まれたくなる時もある

こんな気持ちになるのは貴方にだけ
他の人では、こんな気持ちにはなれないよ

遠くに離れていても
貴方の姿は忘れない
貴方が私を忘れてしまっても構わない
何度でも、何度でも、何度でも、
私は貴方に笑顔を捧げよう


今は離れてしまっても
私は貴方を忘れない
貴方が私を忘れてしまっても構わない
何度でも、何度でも、何度でも、
私は貴方に愛を捧げよう

貴方を心から愛してます

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