CINDERELLA STORY~貴方に巡り会えた奇跡~
ただ感じるのは、この沈黙の重さだ
今迄、一度だって打ち上げで抜け出した事がない
そんな私をジェニファーは心配しているかもしれなが、携帯さえ鞄の中に突っ込んだままだ
お金だって持ってない
それに‥‥
この車の振動って‥‥
疲れた体に、心地良い睡魔を誘ってくる
流れる景色を見ながら、なんとか睡魔と闘っている私だが欠伸だけは止められなくて、なんとか欠伸を噛み殺しながら堪えてはいるけど、欠伸を噛み殺す度に涙が溢れてくるのだけは止められない
不自然にならないように、なんとかデニムのジャケットの裾で涙を抑えつつ、私は車の窓から行き交う車の流れを黙ったまま見ていたのだった
そんな篤人は高速道路から一般道に道を変え、まだ黙ったまま運手をしていた
そうして辿り着いたのは、真っ暗な夜の海だった
そう言えば、この場所は篤人と初めてドライブしに来た場所だ
静かに聞こえる波の音
真っ暗で海は見えないけど、あの日に停車させた駐車場だって事だけは分かる
何で、こんな場所に連れて来られたのか分からないし、篤人も黙ってるままだから、重い沈黙に息が詰まりそうで私は車から降りたのだった
車のクーラーで冷え切った身体を夏の暑さの残る風が纏わりついて、急激に身体が熱くなってゆく
そんな熱をもった風が私の長い髪を乱させるから、私は髪の毛を掻き上げるようにしながら駐車場のフェンスまで歩くと、真っ暗な海を見つめていた
「瑠璃‥‥」
不意に呼ばれた名前
その声に振り向くと、いつの間に近くに来たのか分からないが、私を見つめる篤人と視線が重なり合ったのだった
「俺‥‥
お前の事が好きだよ」
「えっ?」
それは、あまりにも突然の事だった
今、好きって言った?
もしかして幻聴?
私は自分の耳が変になったような気がして、驚きと戸惑いが入り混じるような感じで篤人を見つめていた
「出逢ってから、瑠璃に会ったのは数回だって事は分かってる
でも、そんなの関係ない!!
雑誌の対談で会った時から、俺は瑠璃の事が気になってた
その気持ちに気が付いたには、桜井さんが瑠璃に告白した時に初めて自分の気持ちに気が付いたんだ
瑠璃を奪われたくないって‥‥
俺は瑠璃の事が好きだよ!!」
「わ、私も篤人の事が好き‥‥
雑誌の対談で会った時から、篤人の事しか考えられなかった
でも、篤人は私の事を友達としてっとしか見てないと思ったから‥‥
だから私は‥‥」
私は溢れだしそうな涙を堪え、思わず言葉を詰まらせてしまった
そんな篤人が、フワ~っと私を抱きしめてくれた
シトラスの香りが漂う篤人の胸の中、これが現実なんだと改めて実感が込み上げて来て、私はやっぱり涙を止める事は出来なかった
「篤人が好き‥‥
好きなの!!」
「うん‥‥
俺も瑠璃が好きだ!!」
抱きしめられた篤人の胸の中で、私は何度も好きって言葉を口にした
そして、漸く気持ちが落ち着いた頃を見計らったように、篤人は私の顎を持ち上げるように手を添えると、私達は真っ暗な海でキスを交わしたのだった‥‥
今迄、一度だって打ち上げで抜け出した事がない
そんな私をジェニファーは心配しているかもしれなが、携帯さえ鞄の中に突っ込んだままだ
お金だって持ってない
それに‥‥
この車の振動って‥‥
疲れた体に、心地良い睡魔を誘ってくる
流れる景色を見ながら、なんとか睡魔と闘っている私だが欠伸だけは止められなくて、なんとか欠伸を噛み殺しながら堪えてはいるけど、欠伸を噛み殺す度に涙が溢れてくるのだけは止められない
不自然にならないように、なんとかデニムのジャケットの裾で涙を抑えつつ、私は車の窓から行き交う車の流れを黙ったまま見ていたのだった
そんな篤人は高速道路から一般道に道を変え、まだ黙ったまま運手をしていた
そうして辿り着いたのは、真っ暗な夜の海だった
そう言えば、この場所は篤人と初めてドライブしに来た場所だ
静かに聞こえる波の音
真っ暗で海は見えないけど、あの日に停車させた駐車場だって事だけは分かる
何で、こんな場所に連れて来られたのか分からないし、篤人も黙ってるままだから、重い沈黙に息が詰まりそうで私は車から降りたのだった
車のクーラーで冷え切った身体を夏の暑さの残る風が纏わりついて、急激に身体が熱くなってゆく
そんな熱をもった風が私の長い髪を乱させるから、私は髪の毛を掻き上げるようにしながら駐車場のフェンスまで歩くと、真っ暗な海を見つめていた
「瑠璃‥‥」
不意に呼ばれた名前
その声に振り向くと、いつの間に近くに来たのか分からないが、私を見つめる篤人と視線が重なり合ったのだった
「俺‥‥
お前の事が好きだよ」
「えっ?」
それは、あまりにも突然の事だった
今、好きって言った?
もしかして幻聴?
私は自分の耳が変になったような気がして、驚きと戸惑いが入り混じるような感じで篤人を見つめていた
「出逢ってから、瑠璃に会ったのは数回だって事は分かってる
でも、そんなの関係ない!!
雑誌の対談で会った時から、俺は瑠璃の事が気になってた
その気持ちに気が付いたには、桜井さんが瑠璃に告白した時に初めて自分の気持ちに気が付いたんだ
瑠璃を奪われたくないって‥‥
俺は瑠璃の事が好きだよ!!」
「わ、私も篤人の事が好き‥‥
雑誌の対談で会った時から、篤人の事しか考えられなかった
でも、篤人は私の事を友達としてっとしか見てないと思ったから‥‥
だから私は‥‥」
私は溢れだしそうな涙を堪え、思わず言葉を詰まらせてしまった
そんな篤人が、フワ~っと私を抱きしめてくれた
シトラスの香りが漂う篤人の胸の中、これが現実なんだと改めて実感が込み上げて来て、私はやっぱり涙を止める事は出来なかった
「篤人が好き‥‥
好きなの!!」
「うん‥‥
俺も瑠璃が好きだ!!」
抱きしめられた篤人の胸の中で、私は何度も好きって言葉を口にした
そして、漸く気持ちが落ち着いた頃を見計らったように、篤人は私の顎を持ち上げるように手を添えると、私達は真っ暗な海でキスを交わしたのだった‥‥