Jewel Box



「ゲホッ……。つかあんたいつまでいるのよ。あたしはいいから早く帰りなさいよ」


彼が掴んだ腕を振り払おうとした時体がよろめいて倒れそうになった。



「あっ…! おねーさん」



すかさず彼が腰に手を回してあたしの体を支える。



「やっぱり休んだほうがいいよ」


彼があたしの体を支えながら寝室までの道のりを歩く。




ベッドに横になったあたしに彼はご丁寧に布団をかけてくれる。



「俺何か作ってくるからおねーさん寝ててね」



彼が出て行った途端静寂に包まれる部屋。



何だかそれがとても心地良くてあたしはすぐに夢の世界へと意識を落とした。



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