Jewel Box
外はすっかり夕焼け色に染まっていた。
その場でタクシーをひろい、あたしはマンションへと向かった。
マンションへと着いて向かったのは自分のルーム番号が記されてるドアじゃなく、隣の扉。
インターホンを押して彼が出てくるのを待つ。
ガチャ。
扉が開いたのと同時に一歩前に出て彼の体を抱き寄せる。
一瞬唇が触れ合うだけのキスだった。
「――え……? あ……、おねーさん…?」
「明日の朝10時。あたしの部屋来て」
「え……?あ……」
まだ頭が混乱してる彼を尻目にあたしは部屋へ戻った。