Jewel Box
今日は日曜日という事あってか、改めて周りを見回してみると家族連れやカップルばかり。
みんな……笑ってる。
今日、全世界の幸せな人にあたしは嫉妬してしまう。
なんだか、こんな事を考えてる自分がとてもみすぼらしく思えた。
なんて自分は幼稚なんだと。
「おねーさん、どーしたの?」
突然かけられた声と、雨が当たらなくなったあたし自身の体。
……?
後ろを振り向くと傘を持って、学生服を来た高校生らしき男の子が立っていた。
「キミ……誰?」
それが彼との出会いだった。