Jewel Box



「んー……俺お礼言いにきただけだよ? 先週うちの兄貴がお世話になったみたいだし。いいなぁ、兄貴ばっか。俺のほうが断然かっこいいと思わない?」


いやいや不法侵入した奴がお礼だなんて何を言ってるのか。


「いや、そんなのいいので帰って―――」
「お姉さんっ?!」


その時リビングのドアを開けて入ってきたのは漣だった。



「お前何したんだよ!!?」

今にも殴り倒しそうな勢いで胸倉を掴む漣。
そんな漣を奴は冷やかな目で見下ろしている。
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