猫又四郎の奇怪幻想見聞録
カサリと、枯れ葉紅葉を踏みつけた。
僕の命は、あとどれくらいか。
最後の最期まで、皮肉を飛ばして笑い合えるのか。
それとも、淡唐と共に闇へ落ちるか。
枯れ葉は脆く、崩れやすい。
僕は一体、誰に壊されてしまうのか。
不思議と恐怖はない。
「………。」
ぎゅっ、淡唐が僕と繋いでいた手に力を込めてきた。
思わずソチラを見、ふっと微笑んでしまう。
ああ、僕は本当に恵まれているな。