∞ANxIeTY∞
「それまで、苦しくて怖くて
絶望的で死んじゃいそうだったのに

どんな沢山の励ましの言葉より
その瞬間は、あたしを楽にさせてくれたなぁ。


でね?
此処に何も知らない有耶を連れてきて

有耶がシャッターをきった時
まるで一生の夢でも叶った気分だった。







……枯山水は、変わらないでしょう?
何十年たっても、きっと変わらないでしょ。
だから、

あたしの見るきっと最後だろう風景を

此処に決めたの。


あたしの最後が
有耶の最初になって欲しかったってね?ふふ。




有耶が、隣でシャッターをきるたび、
日に日に悪くなってく目に
とっても不思議
ちゃんと画が浮かんだ。

だから、お姉ちゃんはやっぱり有耶の写真が好きなんよ?」




わからんかなぁ

また笑った姉を


見てないのに、きっと靨(えくぼ)を両側に浮かべてるだろうと
俯いたままだけど、わかって。
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