∞ANxIeTY∞

「幸四郎さん、姉をよろしくお願いします。」


カラカラカラと
昨日と同じ音を立てて引き戸を開けると
高い空は真っ青に澄み切っていて
少し寂しさに色を付けた気がした。


昨日はとてつもなく大きく感じた
小さな門扉から出て歩き出す。




「有耶、いってらっしゃい」


ふと振り返って
ふっと笑う。
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