彼氏は年下副総長
夕飯が
「どうしよう……」
頬杖をついて、右手でペン回しをする。このままペンだけを回し続けると、日本選手権に出られそうなくらい、ペン回しが上達しそう。
そんなどうでもいいことばかり考えていては先に進まない。
一回立ち上がって、キッチンに向かいコーヒーを淹れる。
インスタントしか飲んだことがなかったわたしだったけど、緋英君お勧めの、このモカとマンデリンのブレンド豆に嵌ってしまった。
サイフォンからコーヒーの香りが漂い始め、少しだけ気分が落ち着いて来た。
出来あがったコーヒーをマグカップにたっぷり注いで、ミルクだけを入れ口に含んだ途端……
肝心なことを思い出した。
そうだ……夕飯。